NotePlanからBearに移行してみる
NotePlanから移行するきっかけとなった課題感にフォーカスして整理していく
最近、Personal Knowledge Management(PKM)ツール・ノートアプリをBearに移行した。それについて記録していく。

背景
今回はNotePlanを使っていて、その中でBearに移行を考えた思考ログを残そうと思う。
そもそもで言うとNotePlanを使い始めたきっかけもあるけど、それについては別で書きたい。
– ”なぜNotePlanに惹かれ、Reflect Notesから移行したのか”
– ReflectとNotePlanを利用して考える、何を課題としてツールを選ぶのか
最近、Running Leanという本を読んでいる影響もあり、”新たな課題は古いソリューションから生まれる”という観点を面白がっているので、課題感にフォーカスを当てたいマインドになってます。
ということで、NotePlanから移行するきっかけとなった課題感にフォーカスして整理していく。
ちなみにPKM界隈では、新しいPKMツールが出るたびに興奮し、試して、理想のアプリを求めてしまう現象がある。(あるというか、その行為をしている人がたくさん存在している)
PKM Gluttony
“We’ve probably all experienced PKMS Gluttony, spending more time chasing new tools and systems than working to make the most of what we have.”
“Productivity porn is a killer.”
これはツール沼のようなものだと捉えていて、自分ももっぱらその一人。
元々完璧主義だったり、まずは形から入るような環境整備からやりはじめちゃうような性質を持っているからだと思っている。
そして持論だが、”全てを解決するツールは究極的には存在せず、常に課題を抱えている”という自己解釈を持っているので、人々はその課題を解決するために新しいツールを試すのだ、と考えています。

そんなツール沼の住人であり、どんなツールを選ぶかより、「どんな課題を解決したいのか」というアプローチ自体が参考になれば幸いである。
NotePlanにおける課題
NotePlanをメインのノートアプリとして使ってからは3ヶ月程度だろうか。

簡単に紹介すると、
- Daily Notes を持ち、時間軸でノート管理をする
- Weekly / Monthly / Yearly Notesも作成可能なのは他にはない特徴
- Task Filterという形で、ToDoノートにアクセスでき、この機能を軸にタスク管理を行う
そんなノートアプリ・Task Schedulerアプリである。

特徴的なのはそのTime Block機能で、Googleカレンダー・リマインダーと統合しながら、Daily Notesからアプリ内のTimelineにタスクを紐づけて管理できる点。
マルチタスクやスイッチングタスクの多い仕事をしている人には刺さるポイントだなと思う。私も仕事の時期によってはこの機能が欲しいときがある。
この機能をうまく概念レベルで設計してプロダクトとして作ってユーザーから受け入れられているのは特徴的だと思う。

だがこのコア機能であるTime Block機能は、実はあまり使えていない。
子供が生まれたため、仕事中心から育児中心の生活となり、時間管理をツールで行うことがが難しくなった。
子育てに伴ってPCを触る頻度が減ったため(ほとんど触ることはない)、UX評価軸もiPhoneでの利用が大きくなっている。
その背景のもと、現在のクリティカルな課題は以下だ。
- 入力のフォーマットが非直感的である
- キーボードショートカットが非直感的である
- ディレクトリ構造(階層構造のスイッチングコスト)
手に馴染まなかったUI
リスト、ToDo、今日の日付、コマンドバーなど、ショートカットがわかりにくく、非直感的な配置となっている。
⌘J (Cmd+J) - コマンドバーを開く
⌘L (Cmd+L) - Task
⌘T (Cmd+T) - Show Today
⌥⌘3 (Option+Cmd+3) Daily


機能過多気味で、配置に困っている感じがある。Dailyはもっと配置しやすいものにできたり、キーマッピングをカスタム可能にしてもらいたかった。
特徴的な点として、ToDoのオブジェクトに対し、「タスク」と「Checkbox」という概念が2種類存在し、区別されている。
NotePlanのパワーユーザであればまだ使いこなせるのかもしれないが、Markdown標準ではないので、ツール依存の高まる設計意図に感じる。
ノートアプリにおいて、データ形式がMarkdown標準から乖離すればするほど、PKMワークフローが特定のツールに依存してしまうのでおすすめしない。
作者の意図としては、サブタスクのようなものChecklistで管理できるように設計しているらしい。
誰もが大小さまざまなタスクを抱えています。そして、大きなタスクの中には、多くのステップやサブタスクを持つものもあります。通常のタスクをサブタスクとして使用すると、フィルターや期限切れのタスクの数がすぐに膨れ上がります。その結果、未完了または期限切れのタスクリストを確認すると、すべてのサブタスクを含むToDoリストが延々と続く可能性があります。チェックリストは、タスク過多感な気持ちを解消するのに最適な解決策です。
https://help.noteplan.co/article/178-how-are-checklists-different-from-tasks

* タスク
* これもタスク
+ チェックボックス
また、Time BlockについてはUIで新規日付をDailyで記載することで入力できる。

自分の場合、育児と家事が生活の中心となっているため、時間管理するツールは特に不要であると感じた。
だがそれにしても、それ以外の箇所でスマホやアプリでのコア機能に対する入力支援やUXがあまり手に馴染まなかったように感じる。
Time Blockを始めとする時間軸・タスク管理による生産性向上がこのアプリにおけるセンターピンだっただけに、使いこなせず少しガッカリした。
もちろんもっとパワーユーザーであれば問題なかった可能性もある。
構造について
NotePlanは、NotionやObsidianと同じく階層型(フォルダ構造)になっている。
私はここ数年間のノートアプリはすべてネットワーク型を使っている。ReflectやCapacities、Heptabaseなどだ。
このネットワーク型は基本的にバックリンクが実装されており、人間の記憶と同じように連想(参照)することで情報にアクセスできるような概念・設計となっている。
このバックリンクについても賛否あり、ここにZettelkastenのような手法やSecond Brainのような思想が入ると収拾がつかなくなるのだが、端的にいうと楽だ。
フォルダ構成を事前に決めなくていいし、後から整理しなくてよい。全文検索に引っ掛かればオッケーだ。
Reflectではこの全文検索が日本語でほぼワークしないという致命的な欠陥があり、チームがその優先度をあげなさそうだったのでNotePlanに移行した件がある。
NotePlanでは階層型であるものの、バックリンクがあるので特に問題ではないと思っていたが、思っていた以上に脳内摩擦が起きた。
コスト感

そしてコストが地味に高い。
Monthlyで日本円だと1500円だ。


Bearのコストは400円。NotePlanの1/3以下だ。
セカンドブライン・パーソナルWikiとしての利用
セカンドブレイン、パーソナルWikiとして wiki.nitaking.dev を構築している。
その中でReflectを利用していた際はノートをPublishし、Wikiから枝ページとして参照する形で構成していた。

Wikiに記載する作業はClaude Code(CC)で自動化していたため、このPublish Link(公開ノート)が読み込み可能であるかはワークフロー上大事なことであった。
こかがNotePlanではデグレしてしまった。NotePlanはPublish Linkが遅延でJavaScriptで読み込まれる設計のため、CCではfetchコマンドで読み込めない点がマイナスとなってしまった。
Bearに移行した場合
- 全てがタグで管理され、マルチタグが可能になる
- バックリンクがあり、日本語による全文検索が可能である
- 全文検索が早い
- スマホアプリの入力が優秀。
- 特に
[[やタグというファーストクラスオブジェクトが最も入力しやすい配置に存在している点や、そのほかの入力もキーボードに溶け込ませ、迷わず入力可能となっている点が好ましい!

Publish Link・公開ノート機能はない
これはセカンドブレイン・パーソナルWikiとしての私のユースケースには合わなくなる。
web版の開発とともにロードマップに乗っているとの噂があるが、不確かだ。
だが、この機能はPublish Link機能を持つUpNoteに転記して公開ノートだけを管理することを考えている。(100円時代に課金していたので、月額コストが100円のみだから)
また、そもそも論だけども、セカンドブレインはあまりメンテしなくなってきた。
PC触らないからのもあるし、メンテコストに見合うだけの価値があるか、少し疑問に思ってきた。仕事をしていないからなのもあるが、他人にシェアしなければあまり意味がないとも言える。そもそも自分の庭としてメンテできるのが価値なのだから、もう少し盆栽チックにメンテしていってもいいかもしれない。
と、いうことでBearに移行してみた。
NotePlanもBearもMarkdownにて管理されているため、移行はうまくいっている。
事前にタグを仕込みたい場合は、codexもしくはClaude Codeにてデータを整備することで問題なく移行できている。
未完了ToDoが大量にあるので、タスクノートが大量に見えてしまうが、アーカイブすることでフィルターになるので問題とならなかった。
移行が思った以上にスムーズで感動している。
やはり標準Markdown規格で管理されたノートアプリを使わなくてはならないなと思わされた。